年末から年始にかけてはお酒の席が増えますが、お酒の締めはラーメンですか?
それとも「茶漬け」でしょうか。
そもそも茶漬けとは、米飯に茶をかけた料理のことですが、出汁をかけたものやそれ以外のスープをかけた
ものも茶漬けと呼ばれたりします。
一般的には熱い茶をかけますが、盛夏の折には冷やしたものをかけて、冷たい食感を楽しみながら食べるこ
ともあります。
古くから食べられていたものは、白湯をかけた湯漬けであり、平安時代に書かれた文学に登場します。
本格的に茶漬けが登場したのは、江戸時代の中期ごろ。
茶が庶民の嗜好品として定着し、また当時商家に奉公していた使用人らが、その仕事の合間に食事を極めて
迅速に済ませるためにとった食事法が茶漬けでした。
茶漬けは小説や落語にもしばしば登場しており、庶民のなじみのものとなっていますが、茶漬けをきらう習俗も
存在しています。
例えば牛方、馬方など山中での仕事に従事する人はご飯に汁をかけることは「味噌をつける」といい、縁起の
悪い事とされました。